マネーコラム

マネーコラム

NTTイフ

サイトマップ

第74回:家計支出でもお得、エコポイントはどう活用する?(2009年7月)

長引く世界的な大不況において、日本でも様々な経済対策が実施されています。その中でも個人消費者が大きな関心を寄せているのが「エコポイント」制度(以下「エコポイント」)です。これについては、新聞や雑誌、テレビなどで、すでに幅広く取り上げられていますが、意外と知っているようでいて知らないことも多く、今回のコラムでは、エコポイントの基本的な仕組みや家計へのメリット、具体的な使い方のアドバイスなどについて解説したいと思います。


「エコポイント」とは?

「エコポイント」は、正式には、「エコポイントの活用によるグリーン家電普及促進事業」といい、政府(環境省・経済産業省・総務省)の2009年度の追加経済対策として盛り込まれた省エネ家電買い替え支援策の1つです。具体的には、地球温暖化対策や経済の活性化、及び地上デジタル対応テレビの普及を図るために、グリーン家電の購入により様々な商品・サービスと交換可能なエコポイントが取得できるというものです。

簡単に言えば、省エネ性能に優れ、環境にやさしい家電製品を購入した場合にポイントが付与されるという仕組みで、対象となる購入期間は、2009年5月15日から2010年3月31日までとなっています。この制度は、ほんの1年足らずの期間ですが、これを機に一気に省エネ家電の買い替えが後押しされて、個人消費が勢いを盛り返すのでは?と期待されています。


「エコポイント」の対象商品は?

エコポイントの対象となる商品(グリーン家電)は、すべての省エネ家電が対象となるわけではなく、省エネ性能を5段階で評価した「統一省エネラベル※」のうち、4つ星相当以上(もしくは、同等の性能を満たす製品)のエアコン、冷蔵庫、地上デジタル放送対応テレビの3つで、約2,000製品が政府から発表されています。実際に、これらを購入すると、一定のエコポイントが付与され、これを使って様々な商品・サービスと交換することができます。

グリーン家電製品 エアコン、冷蔵庫、地上デジタル放送対応テレビ

※統一省エネラベル…エネルギー消費量の多いエアコン、冷蔵庫、テレビに張られるラベルで、その商品の省エネ性能を1つ星から5つ星で表示。星の数が多いほど、省エネ性能が高いことを示しており、その商品を1年間使用した場合の目安電気料金も記載されている。


「エコポイント」はどれくらいもらえるの?

グリーン家電を買って付与されるエコポイントは、購入する商品の能力やサイズによって異なりますが、およそ冷蔵庫とエアコンは価格の5%分、テレビは価格の10%分程度です。これまでも、多くの家電量販店等では、実質的な値引きである独自のポイント還元サービスを実施していますが、このエコポイント発表後は、一大商機とみて、さらに大幅な値引きやポイント還元率の上乗せを実施している店も多いです。

そのため、このエコポイントを利用できる今は、家電量販店等の独自のポイントに加えて、政府のエコポイントも還元されるので、実質的な値引き率が大幅にアップし、家計の面でもお得に買い物ができるチャンスというわけです。

<「エコポイント」はどれくらいもらえる?>
対象商品 エアコン 冷蔵庫 地上デジタル放送
対応テレビ
エコポイント数(点) 6,000〜9,000 3,000〜10,000 7,000〜36,000
買い替えてリサイクルすると、上乗せされるエコポイント数 さらに3,000 さらに5,000 さらに3,000

「エコポイント」と交換できる商品・サービスは?

エコポイントは、2009年5月15日にスタートし、2009年7月1日より獲得したポイントの登録と商品交換の申請がスタートしました。

具体的に交換できるものとしては、

(1)省エネ・環境配慮に優れた商品
(2)全国で使える商品券・プリペイドカード
(3)地域振興につながる産品(地域型商品券、全国の地域産品、都道府県型の地域産品)

の3分野となっています。

この中には、身近な流通各社や鉄道会社が発行する電子マネーやプリペイドカード、図書カード、ギフト券、旅行券、商品券などのほか、地域で利用できる商品券や地域産品などもあり、非常にバラエティに富んでいます。また、エコポイントの交換商品カタログは、全国の家電量販店や郵便局などで閲覧できるほか、エコポイント事務局のホームページでもチェックできます。

なお、ポイントと商品の交換比率は、「1ポイント=1円程度」とされていますが、実際には商品毎に比率が異なり、手数料や送料を加味すると、もらえる金額がポイント数を下回るケースもあります。

<「エコポイント」交換対象例と必要ポイント数>
分野 具体例 交換商品の金額等 必要なポイント数
商品券・プリペイドカードなど Suica(スイカ) 12,000円分 13,500ポイント
おこめギフト券 4,400円分 5,000ポイント
JTB旅行券 10,000円分 10,440ポイント
UCギフトカード 10,000円分 10,400ポイント
地域産品 鹿沼市共通商品券(栃木) 10,000円分 10,000ポイント
掛川市共通プレミアム買物券(静岡) 5,500円分 5,000ポイント
環境配慮製品 ベルメゾンのエコ商品 ステンレスオイルろ過ポット 4,340ポイント
楽天市場 エコマーク付きタオルセット 5,000ポイント

「エコポイント」の申請方法は?

エコポイントを活用するには、グリーン家電エコポイント事務局への「ポイントの登録」と「商品交換の申請」が必要になります。その際の申請方法には、インターネットと書面による2つがあり、また申請にあたっては、下記の書類が必要になります。

申請方法 1.申請書の作成…インターネットまたは書面
2.申請書に必要書類の貼り付け…原本またはコピー
3.エコポイント事務局へ送付…控えを大切に保管
必要書類 ・保証書(コピー)…購入日、購入店、購入製品の型番・製造番号が分かるもの
・領収書/レシート(原本)…購入日、購入店、購入製品の型番、購入者名が分かるもの
・家電リサイクル券の排出者控え(コピー)…リサイクルされた方のみ必要

「エコポイント」の活用ポイントは?

エコポイントは、これまでにない消費喚起の制度ですが、ここでは実際の活用ポイントについて簡単に説明したいと思います。キーワードとしては、「エコ」「お得」「無理のない支出」、そして「遅くならないうちに」が挙げられます。


本当に「エコ」になるのかご注意を!

エコポイントには、お得に省エネ家電が買い替えられるというメリットがあり、実際に高性能の省エネ家電を導入することによって、年間の電気代の節約につなげることもできます。しかしながら、その一方で、必ずしも節約にならない場合がありますのでご注意ください。例えば、テレビの場合、これまでのブラウン管からプラズマテレビ・液晶テレビへの買い替えでは、より大きな画面を求める傾向が強いため、エコポイントでお得になった分で、より大型のテレビを購入した結果、逆に電気代がアップしてしまうこともあります。

実際のところ、エコポイントの対象となっている製品のほとんどは、電気代の節約は見込めるものの、購入のための出費は決して少なくありません。そのため、まだ使えるものを捨ててまで買い替えをするには、使用頻度や利用時間などにもよりますので、自分や家族のライフスタイルを前提にしっかりと検討することが大切ではないでしょうか?

省エネ製品買換ナビゲーション『しんきゅうさん』 http://shinkyusan.com/
環境省では、エアコン、冷蔵庫、テレビなどについて、省エネ家電に買換えた場合に、電気料金や二酸化炭素がどれだけ減るかを検索できるシステム「省エネ製品買換ナビゲーション『しんきゅうさん』」を公開しており、省エネ効果を気軽に調べることができます。

貯まったポイントは「おトク」に交換!

エコポイントでは、貯まったポイントを上手に交換するのも活用方法の大きなカギになります。実際に、5,000ポイントで6,000円分と交換できる四万十町プレミアム付商品券(高知)や、3,000ポイントで3,500円分と交換できるベスト電器の商品券など、1ポイント=1円の交換比率を上回る商品もありますので、申請をする前に「お得に使えるエコポイント商品」を探してみるのも良いのではないでしょうか。


家計面では無理のない支出を!

エコポイントを利用できる今は、家電量販店等の販売競争もあり、グリーン家電(エアコン、冷蔵庫、地デジ対応テレビ)を購入するには非常に良い時期です。その一方で、より高性能な製品が通常より安く買えることから、この機会に節約するつもりが、「思わず予定外の高性能なものを購入して出費が増えてしまった。 他のグリーン家電以外の製品も安くてつい買い過ぎてしまった!」ということがないように、家計に無理のない予算を組んでから購入することが大切ではないでしょうか。


エコポイントの利用はあまり遅くならないうちに!

最後に、エコポイントの登録申請受付期間は、2009年7月1日〜2010年4月30日で、エコポイントの交換期間は、2009年7月1日〜2012年3月31日となっています。そのため、有効期限に注意して、「せっかく貯めたポイントを結局使わずじまいだった」ということがないようにしましょう。
なお、ここで一つ知っておくこととして、エコポイントの政府予算が約3000億円と決まっていることです。もし、ポイント付与期間中でも予定されている予算額を超えそうな場合は、ポイント付与が期間前に終了する場合もありえるそうです(対応は未定)。これについては、先のことなので何ともいえませんが、グリーン家電を購入する際には、政府が発表する「エコポイントの動向」にも注意して、また家電量販店等の「売れ筋商品やお目当て商品の品切れ」などにも注意しておくことが必要ではないかと思います。

2009年7月
ファイナンシャル・プランナー(CFP®)
黒田 尚子

ページの先頭へ

Copyright(C) NTT IF Corporation