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第63回:ガソリン高騰、クルマにかかるコストを再チェック!(2008年7月)

太陽の日差しが強まり、そろそろ夏のレジャーシーズン到来ですが、世界的な原油高の中、身近なガソリン価格の高騰などで、家計における自動車関連のコスト(クルマ費)は大きな関心事の一つになっています。今回のコラムでは、このクルマ費について、家計における位置づけを考えると共に、節約のアイデアなどについて解説してみたいと思います。


クルマ費の家計における位置づけは?

一般に家計支出は、大別して、食費や水道光熱費など毎月金額が変動する「変動支出」と、家賃・住宅ローン、クルマ費、教育費、保険料など毎月金額がほとんど変動しない「固定支出」の2つに分けられます。

変動支出は、見直ししやすく、日々の努力で簡単に見直しできる可能性もありますが、金額が小さいため、その効果はあまり期待できません。一方で、固定支出は、金額が大きいため、見直しの効果が高いものの、例えば、今住んでいるマンションの家賃が高いからといって、すぐに引っ越すことができないように、なかなか見直すことは難しいといえます。

クルマ費は、家計支出において後者(固定費)に分類され、家計に占める割合は年間を通しても非常に大きいです。最近は、ガソリン価格の高騰などの影響で、クルマ費に占めるガソリン代が家計を大きく圧迫しつつあり、都心部ではクルマを手放すことを検討している人や公共交通機関の利用に切り替える人も増えているようです。


クルマ費にはどのようなものがあるか?

クルマ費には、購入時の車両本体の価格だけでなく、保有時の様々な諸費用があり、年間の維持費が大きくかかってきます。具体的には、税金、ガソリン代、車検費用、高速道路代、駐車場代、自動車保険料など様々なものが挙げられます。

例えば、都内に住む会社員のAさん(35歳)は、「釣りとドライブが趣味」で、最近は、仕事が忙しくてなかなかクルマに乗る時間がなく、運転は月に3-4回程度だとします(乗る時は遠出)。そんなAさんのクルマ費は、

  • 毎月の駐車場代2万5,000円(地域により大きく異なる)、ガソリン代1万2,000円
  • 毎年の自動車税約5万円、自動車保険約4万5,000円
  • 2年に1回の車検費用15万円以上、自賠責保険約2万2,000

と、1ヶ月当たりの維持費に換算すると月額5万円以上にものぼります。さらに、自動車ローンが残っていた去年までは、毎月2万円ずつ支払っており、実に毎月7万円ものクルマ費がかかっていたことになります。

このように、クルマは一度保有すると、乗る・乗らないにかかわらず、大きなコストがかかるものなのです。

<主なクルマ関連の諸費用について>

項目 内容
駐車場代 マンションなどに住んでいる場合、ほとんどの人が毎月払わなければならない費用。
ガソリン代 維持費の中でも占める割合が多い費用。年々高騰が続き、レギュラー1リットル当たり170円台(全国平均)にまで上昇(平成20年6月現在)。なお、5年前は100円前後だった。
高速道路代 金額は人それぞれだが、ある程度は必要な費用。
自動車保険(任意) 維持費の中でも大きな割合を占める費用。見直し効果は結構大きい。
自賠責保険(強制) 平成20年4月以降の改正で保険料引き下げ。軽自動車は割安。
車検代 2年(新車1回目は3年)毎にかかる費用。ディーラー車検やガソリンスタンド、カーショップなどで行う。
自動車税 自動車の所有に対して毎年課税される税金。自動車の種類、用途、排気量により課税額が変わる。自動車にかかる税金には、このほか「自動車取得税」や「重量税」などもある。
その他 修理代、罰金、洗車代、メンテナンス費用、アクセサリー費用など。

クルマ費の節約ポイントをチェック!

クルマ費最大の節約は「クルマを持たないこと」ですが、公共交通機関が不十分な地方や高齢者や小さな子どもを持つご家庭にとっては、なくてはならない生活必需品です。そこで、ここからはクルマ費の節約ポイントをまとめてみました。

(1)「自動車保険」を節約する

自動車保険には、強制保険の「自賠責保険」と任意保険の「自動車保険」がありますが、後者は任意といっても、近年、交通事故の賠償額は増大しており、自賠責保険だけではカバーしきれない現状を考えると、必ず加入しておきたい保険です。任意の自動車保険の節約ポイントは、「自分に合った自動車保険を選ぶこと」です。手続きが楽だからといって、自動車を購入したディーラー等で、必ずしも保険の専門家とはいえない人の言うままに安易に加入するのは止めた方が無難といえます。

自動車保険の節約ポイント
  • 必要な補償を最適な保険料で確保することを第一に考える
  • 今契約している保険会社でも節約の可能性はあり、契約条件に無駄がないかチェックしてみる(保険会社のウェブサイトでも、条件を変えて見積りが簡単にできるところもあり)
  • 同じ条件でも、保険会社によって保険料は大きく異なるため、無料見積りサイトなどを利用し、比較検討してみる
  • インターネット割引など、各種割引制度をうまく活用する

(2)「ガソリン代」を節約する

燃費の良い自動車を購入するor買い替える

今注目のハイブリッド車(現在発売中)や電気自動車(近年中に本格発売)などはガソリン車に比べると低燃費です。最近では、これらの環境に対応した自動車の開発が進み、一定距離を走るコスト(燃料代・電気代)は、ハイブリッド車の場合でガソリン車の1/2以下、電気自動車の場合でガソリン車の1/10程度で済むようになったと言われています。ただ、問題は、車両本体の価格がガソリン車よりも高いことです。これについては、将来的に自動車メーカーのコストダウンが進む可能性もあるので、クルマを購入予定の人や買い替え予定の人は、一つの選択肢として考えてみるのもよいでしょう。

ガソリンスタンドを賢く利用する

ガソリンスタンドを運営する石油会社などが発行しているクレジットカードを利用して、キャッシュバックや割引を受けることでガソリン代を節約できます。また、クレジットカードを持っていなくても、自分でガソリンを入れるセルフスタンドを利用したり、価格競争をして他社より安い価格を提示するスタンドを利用したりするのも身近な節約術といえます。

ガソリン代の節約ポイント
  • 将来、ハイブリッド車や電気自動車に乗る
  • 割引特典のあるクレジットカードやセルフスタンドなどを利用する

(3)「税金」を節約する

軽自動車やコンパクトカーは、「自動車税」などの税金や「自賠責保険」の保険料が安くなっています。また、ここ数年、自動車の「グリーン税制」が実施されており、排出ガス性能・燃費性能に優れた環境負荷の小さいクルマに対して税金が軽減されていることも知っておきましょう。

税金の節約ポイント
  • 軽自動車やコンパクトカーに乗る
  • 環境負荷の小さいクルマは税金が軽減される

(4)「高速道路代金」を節約する

ETCを利用すると、高速道路代金を節約できます。ETCの利用には、クレジットカード会社で「ETCカード」を申込み、また「ETC車載器」を設置する必要があり、若干の手間と費用はかかりますが、「マイレージサービス」、「深夜割引」、「早朝・夜間割引」、「通勤割引」などの割引制度があり、かなりお得となっています。レジャーや家族旅行、故郷への帰省などで高速道路をよく利用する人は、ETCをうまく活用してみるのもよいでしょう。

ETCで
高速道路代金の
節約ポイント
  • 「深夜割引」は、AM0:00〜AM4:00の間に高速道路に乗っていれば、通行料が3割引になる制度(平成20年2月15日から1年間は、原油価格の高騰に伴う緊急対策で、従来の3割引から4割引に拡充)
  • 「早朝・夜間割引」は、PM10:00〜AM6:00の間に高速道路のICを通過し、かつ走行距離が100km以下の場合に料金が半額になる制度

※東/中/西日本高速道路が管理する高速国道以外の有料道路(一般有料道路や首都高速道路・阪神高速道路などの都市高速)は、割引の対象とならない。なお、一部の一般有料道路では割引が適用される所もあり

(5)「自動車ローン」を節約する

クルマ費に占める車両本体の支出は非常に大きく、その支出をいかに低く抑えるかは節約のカギとなります。そのためには、自動車ローンを利用せずに現金で一括購入すれば、金利が発生しない分、支出が抑えられますが、それが無理だという人は、頭金をできるだけ多く用意すると共に、金利の低い自動車ローンを利用することをお勧めします。

また、最近注目なのが「残価設定ローン」といわれる自動車ローンです。これは、一定期間(3年もしくは5年)後の下取り価格を「残価」として設定し、それを最終支払月に回して、その残りを分割払いにするという仕組みになっています。クルマの価格自体が安くなるわけではありませんが、残価を差し引いた残りでローンを組むため、月々の返済は、通常のローンに比べて低く抑えられます。そして、一定期間後は、そのまま乗り続けて残価を一括払い(もしくは分割払い)にするか、売却するかを選択します。

この残価設定ローンは、特に3〜5年のサイクルで新車に買い替えたいという人向きのローンですが、買い取り保証がなく(一部、買い取り保証がある商品もあり)、また廃車になったり、一定期間後の中古車相場が値崩れしたりした場合は、予想外の出費の可能性(デメリット)もあるので、利用する際には十分注意しましょう。

自動車ローンの
節約ポイント
  • 頭金をできるだけ多く用意し、借入額を少なくする
  • 金利の低い自動車ローンを利用する
  • 繰り上げ返済をする(取扱いは、金融機関等で異なる)
  • 買い替えサイクルの早い人は、残価設定ローンも一つの選択肢


2008年7月
ファイナンシャル・プランナー(CFP®)
黒田尚子


日常生活に直結しているガソリン代の高騰が家計に与える影響はけして小さくはないですね。節約するためには、税金のように節約の仕方が極めて限られているものと違って、保険会社や補償の内容で保険料が大きく変わる自動車保険は、節約の対象として特に重要です。

ただし、自動車保険の節約は慎重に行うことが必要です。なぜならば、万が一の事故の時にかかる経済的なリスクの大きさが予測できないからです。補償の内容を小さくすれば、当然、保険料も安くなりますが、節約を優先しすぎて必要な補償を確保できくなるようなことがないように十分注意しなければいけません。場合によっては、年間数千円の保険料の差で何千万円もの補償の差が開く可能性があるのが自動車保険です。

例えば、「年に1、2回しか運転しない20歳の子どもを補償の対象に含めると保険料が高くなるから、自分たちに合わせた35歳以上の年齢条件にして保険料を節約しよう。」というようなことでは、何のための保険かわからないですね。運転に不慣れな20歳の子どもが運転するリスクが高いからこそ補償が必要になるのです。

自動車保険は、保険会社によって補償内容と保険料、契約者へのサービスなどが大きく違っています。補償のムダを省くのと同時に必要な補償はしっかり確保して、合理的な保険料とサービス内容で契約できる自動車保険を選びましょう。検討の際には、複数の保険会社でいろいろな条件の保険料を比較して、自分に合った自動車保険を選ぶことが節約につながります。

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